どうも、猫のくにから来た女です。
今では珍しくなくなった月額制サブスク。
目に見える商品(モノ)やプロの技術だけでなく、個人がココナラやメルカリで
「自分のできるコトを売る」のも珍しくなくなりましたよね。
しかし、まだスマホもなかった昔。今回の記事で紹介するのは、わたしが学生だったときのお話です。
「謎の文通相手」に約2年近くも毎月1000円支払って、文通していました。
今で言う、有料メール相談・カウンセラーみたいなもの。オンラインでできるものもありますね。
わたしの場合は封筒に切手を貼って郵便で送る(現金をこっそり同封…)、
超アナログなものでしたが。
タウン誌の掲示板にあった「お手紙にて相談乗ります」の文字
うろ覚えなのですが、タウン誌のちょっとした募集コーナーに、
「お手紙にて人生相談承ります」という文字を見つけました。
当時わたしは進路に悩む学生。たしか高校2年になったばかりの頃でした。
親が厳しく家のなかが堅苦しかったので、都会に出て働くことを夢見ていた私。
親戚のお姉さんに将来の夢を語ると、
「1人っ子なのに実家を出るのは親が可愛そう!」の一点張りで相談に乗ってくれません。
「お姉さんは話しにならない。知らない人だけどカウンセラーらしいから、お手紙書いて見よう」
と思いたち、自分のお小遣いから1000円を支払い、この謎の相手と文通してみることにしたのです。
年齢・性別も謎につつまれたSという人物と毎週のように文通
謎のカウンセラーはS氏という男性でした。
わたしの悩みを手紙で確認したS氏は、「写真を送って」と言って来ました。
透視みたいに占い的なこともできるというのです。
「写真見ていろいろわかるなら教えて欲しいな」
と心の底から思い、すぐに写真を入れて返信しました。
すると「とても良い人相していますね!!きっと夢はかないますよ!」
というお返事。
謎の文通相手のアドバイス:女優など芸能界仕事を目指してみてはどうか
当時演劇部に入っていることを話すと、
「女優を目指してみてはどうかな?芸能界の仕事も向いていると出ているよ」
とくに芸能人志望でもありませんでしたが、家を出るきっかけのために目指すのもいいかも!
と思いました。
その後はそのためにどんな勉強をすれば良いかとか、心がけておいた方が良い事などについて楽しくやり取りが続きます。
未来に向かって自分を磨いて行こう!という意欲がすごく高まった時期ですね。
華やかな世界で活躍する自分というのも悪くないな、なんて思ってました。
謎の文通相手が心の支えに…それでも迷いの多い思春期
かれこれ半年以上が経った頃、まだ多感だったわたしにはいろいろな迷いや悩みが押し寄せます。
「やっぱり進路相談とかもあるし、よくわからなくなってきました。なんか不安なんです」
行き詰まりを感じたわたしは、初めてS氏に弱音を吐きました。
すると、「やっぱりそうか、ちょっと運気が落ちてるね。体の中から浄化させたほうがいい。」
「??」
「パワーが入った水があるんだけど、飲んでみる?最初の1本は無料でいいよ」
「その水でいろんなことがウマくいくようになるんですか?」
「なりますよ」

なんかデータあるんですか?!
●●様という神様のパワーを注入した2L入りのお水が送られて来た
普通の2Lのペットボトルのお水に、小さく切った紙で「●●様」と書いたものが貼られています。
もちろん新品の水ですから、未開封で賞味期限も記載されており、特に気持ちが悪いとも思わず
せっせと飲みました(笑)
このお水が1,000円なり!なところが病んでる。
カウンセリング代月額1,000円と合わせて2,000円になり、このやりとりは高校3年の冬くらいまで続きます。

ただの水が千円っておかしいだろ!
謎の文通相手は自称「●●様」という神様を召喚できる能力者!?
S氏はとても丁寧な文字でいつもこまめに返信をくれて、月に1本はお水を送って来ました。
謎のパワーはS氏が幼い頃から感じている存在で、「●●様」という神様なのだそう。
いま思い返すと胡散臭いのですが、そのころのわたしは勝手に癒されていた気がします。
進学することにしたわたしは、忙しくなるから…という理由でS氏との文通を終わりにしましたが、特にこじれることもなくアッサリと終わった感じですね。
神様うんぬん、お水うんぬんの辺りから少~しずつ疎遠になったものの、文通自体はとても楽しかった記憶があります。
今思えば、写真を送ったのは自分だけでお相手(S氏)のお顔はわからずじまいだったのですけどね。
謎の文通相手は新手のビジネスじゃない。現代にもこういう人は多い
今はネット社会ですので、Twitterなどで自分がやっていることを発信し、そこに人を集めて自分なりのビジネスをする人は珍しくないですよね。
その原型とも言えるこの「謎の文通相手」との思い出は今思い返しても不思議で愉快。
親には話せない自分の悩みや思いを手紙にしたためることで揺れ動く自分を修正しながら、
不安を取り除きながら、前に進めた気がしています。
セクハラやパワハラも一切なく、いつも爽やかで誠実な印象の手紙が待ち遠しかったです。
でも、反省点が一つ。
若気の至りとはいえ、自分の写真を見ず知らずの人に送らない方が良いし、
新品未開封とはいえ、謎の水を口にすることは安全保障は一つもないのです。

キケーン!
まとめ:謎の文通相手は謎に包まれたままだけど勉強になった
なんだよ、女子高生時代の猫さんがだまされた話しだったのねと思うなかれ。
このやりとりが行われたのはスマホどころか携帯電話も一般の人には普及していない時代です。
なのにこのS氏は、自分の持っている謎のスキル(話しを聞く・相談に乗る・解決策を出す)
プラス、さらに謎のパワーを持って1円のコストもかけず(水代200円程度で)
毎月2000円の固定収入を得たのだ!
ほかに顧客が20人程度居たらどうだろう、それでも月額40000円だが、
普段は会社員だと話していたから、ちょっとした副業になっていたのでは??
なかには水を5本、10本とか注文する人もいるのではないか?そうなると…!!
謎の文通相手S氏が今、どこで何をやっているのかが気になってふと思い出すことがあります。
そんなわたしの愉快な思い出のお話でした。
最後まで読んでくれてありがとうございます😊
このあとまた、変な占いにハマったりしてバカな時代を過ごした私です。
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